2020/03/29 08:31
「江戸小紋」江戸時代の武士の裃が発祥とされる小紋の一つです。
遠目には無地に見えますが、近づいてみると極小の文様で染められており、高度な染色技術が必要とされる染物です。
武家の間だけではなく、庶民も身に付けるようになり、おしゃれを楽しむ江戸庶民に愛され、発展してきました。武家の発祥とされる文様を「定め小紋」「留め柄」、庶民が好んだおめでたい柄や洒落た柄などを「いわれ小紋」と言います。


江戸小紋の染めには伊勢型紙を使いますが、この型紙は江戸時代から伊勢に注文していました。型紙には柿渋により貼り合わせた美濃和紙を使いますが、ここでも柿渋職人や和紙職人の手仕事に支えられています。伊勢型紙の彫り師は、彫刻刀を使い細かい模様を一つ一つ手作業で彫り上げ、伊勢型紙が仕上がります。
染め師は型紙を使い「型付け」をします。一つの型紙を繰り返し送り、糊を付けていく工程に於いて継ぎ目が分からなくするためには高い技術が必要です。その後「地染」「蒸し」などのいくつもの工程を経て江戸小紋が完成します。
とあるきっかけで「江戸小紋」と出会い興味を持ちましたが、着物を着る機会も無いなか、何かできないかを考えました。
「普段使い『もの』にしたい」そんな思いで、東京の廣瀬染工場さんに伺い、江戸小紋を分けて頂いたところからのスタートでした。
江戸小紋ポケットTシャツは、お分け頂いた江戸小紋をポケットに使用しております。江戸時代から続く「いわれ小紋」に思いを馳せ、「粋」や「気っ風」を感じてください。伝統や技術に支えられた幾つもの手仕事の風合いも楽しんでください。

もちろん、Tシャツも最高級品質の生地、日本の高い技術を持った縫製工場にお願いし、様々な方の手仕事が詰まった一枚となっています。
了