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2020/03/27 10:37

モチーフとした因幡の白兎のお話はご存知の通り、「古事記」の中の日本の神話です。

簡単にあらすじを

あるところに、「八十神(やそがみ)」という神様の兄弟がいました。因幡の国にいる「八上姫(やがみひめ)」に求婚をしに行く途中で、毛をむしられて丸裸になり泣いている兎と出会います。

 

神様たちは面白がり、「海水を浴び、山の頂上で風と日光を浴びれば治る」と言いました。兎はその言葉を信じ、実際やってみると痛みはひどくなってしまいました。

 

そこへ、大国主(おおくにぬし)という神様が、ほかの兄神たちの荷物を全部持たされ、遅れてやってきます。泣いている兎を見て理由を聞くと、兎はこう語ります。

 

「隠岐の島にいた私は、因幡の国まで行ってみたいと考えていました。しかし自分の力では海を渡ることができません。そこでワニザメにこう声をかけたのです。

『あなたたちと私たちの種族は、どちらのほうが数が多いか数えてみよう。できるだけたくさんの仲間を連れて、並んでください』と。

私は、並んだワニザメの背中の上を渡って、因幡の国に行くことに成功しました。いざ地に降りようとする時に、『お前たちは騙されたのさ』と言いました。するとワニザメは怒りすぐさま私を捕まえて、毛を剥ぎ丸裸にしてしまいました。

その後、泣いている所へやってきた八十神たちの言うとおりにしたところ、たちまちに体が傷ついてしまったのです。」

 

大国主は、兎を気の毒に思い、「河口に行って真水で体を洗い、蒲の穂をつけておきなさい」と教えました。兎が大国主の言うとおりにすると、体の傷はたちまち癒えていき、毛も元通りになりました。

兎は「あなたこそが八上姫の婿になるお方です。兄神さまたちは八上姫を貰い受けることはできません」と伝えます。

 

八十神たちは八上姫に求婚をしますが、八上姫ははねつけます。

そして、大国主が八十神たちの荷物を持ってやって来ます。

八神姫は大国主の姿を見ると「あなたの妻にしてください」と言い、二人は結ばれました。